アイヌ文化とアイヌ民族
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アイヌとは
北海道の先住民族として、自分たちを、アイヌと呼びました。「アイヌとは人間を意味します。』。私たちの祖先は、深い森の中で野生の生き物を巧みに狩り、急流の中で漁をし、その土地で得られるあらゆるものを採集しながらこの地で生きてきました。また、歴史や伝説や人生訓を含んだ口承叙事詩、想像力豊かな音楽、歌、踊りなど伝統文化の深みを形成するとともに、精神世界の隅々まで行き渡る深い信仰も築きあげてきたのです。

アイヌの精神性
私たちの祖先は、自然界の多くのそのものはカムイ(神/霊)の化身であり、神が人間の世界にやってきてさまざまな姿かたちをまとっているものと信じてきました。自然に依拠した生活は、自然界に対する深い畏敬の念へと昇華し、カムイへの敬意となって現れたのです。山、谷、海、火、風、動物、植物、道具や衣服でさえも、すべては一時的にアイヌモシリ(人間の静かなる大地)を訪れたカムイが姿を変えたものであり、自然と調和し共存すること以上に大切なことはないとの思想に基づいており、見事な工芸の技も、豊かな口承文化の伝統も、ユニークな芸術も、そして複雑な宗教観も、我々を取り巻く壮大な自然と緊密に結びついています。敬意と感謝の念こそ、アイヌの精神性の本質なのです。

伝統芸能

歌や踊りなど、喜びや悲しみを体で表現することはアイヌの生活に欠かせないものでした。儀式の際や親せき・知人が集まる時、あるいは仕事の最中など、様々な場面で人々は歌い踊りました。 アイヌの舞踊とは、自分たちが踊って楽しむだけでなく、神々や祖先への感謝や敬意を表す表現であり、信仰や暮らしと密接に結びついてきました。踊りや歌、独自の楽器(ムックリやトンコリ)などの伝統は、今も多くのアイヌに受け継がれています
アイヌの衣服と紋様
アイヌの衣服には、家事や労働など日々の暮らしで着ていた日常着と祭祀や儀式など特別な時にだけ身に着ける晴れ着があります。晴れ着には、切り伏せした布や刺しゅうなどによって「モレウ(渦巻き文)」や「アイウシ(括弧文)」と呼ばれる独特の文様が施されています。文様には地域によって特徴があり、母から娘へと伝えられてきました。文様には魔除けの意味があります。

アイヌの言葉
アイヌ語は私たちの独自の言葉です。アイヌ語を身近に感じられるものとして、北海道の地名があり、ここ阿寒も「ラカンブト(アイヌ語でウグイの産卵する川の意)」が語源のひとつといわれています。文字を必要としなかったアイヌが、自然の偉大さやその中で生きていく知恵やアイヌ社会でのルールなどを身につけるために、重要だったのが「口承文学」です。長い月日を経て口伝えで受け継がれた物語りに盛り込まれたエピソードによって、文化や考え方、伝統などを学び、継承してきたのです

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